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TIME / KANA-BOON (2015) ~いつの日にか 何もかも笑えるさ~

 今回レビューするのは今大人気!キャッチーさでは右に出る者のいないKANA-BOONの最新アルバム
「TIME」
です!

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若手4人組ロックバンドKANA-BOONが2015年1月にリリースした「TIME」は2ndフルアルバムで、スマッシュヒットを飛ばしMステにも出演した「フルドライブ」「シルエット」を含む既発シングル4曲を収録。

まだ25歳と若いがすでに前作までの粗さから脱却し、質の高いポップを作るバンドとして大きく成長している一枚。
メジャーデビュー作だった前作は「ブレイク期」を象徴するかの1枚で、勢いにまかせて突っ走るようなアルバムだった。それはそれで初期衝動が感じられてよかったのだが、似たような曲調があまりにも多いうえにアルバム後半あきらかに力不足で物足りなさが強かった。
それが今作では、1年でシングルを4枚リリースしたこともあってかアルバム通じてのクオリティがぐっとあがった。アレンジ力の成長は特に目を引く。

前作は4つ打ちのリズム押し編曲一辺倒で、通しで聞くにはつらいところもあったが今作はそこにメロディーの良さがプラスされ、「聴かせる曲」が作れるようになった。リズムは相変わらず4つ打ちが多いのだが飽きさせない工夫が凝らされているので十分アルバム通しで聞くことができる。
編曲という意味では「正統派」を意識しているようで、アップテンポからバラード、長調・短調さまざまな曲がある。特に最後の「パレード」は壮大で、アルバムを締めくくるのにふさわしい。
J-POPらしいメロディーと合わせて聞くとアジカンのようなノスタルジックさを感じ、J-POP好きにも好感が持てるのではないだろうか。

元々リードギターはテクニックがあり、リフでガンガン押していくことが多かったのだが今作を聞くとベース・ドラムの演奏力も確実に伸びている。カッチリしたリズムを刻めるようになり、安定した重心の低い音になった。

歌詞でも進歩がみられ、「フルドライブ」のようなコミックバンド風歌詞だけでなく、初めて自身の生い立ちを踏まえて歌詞を書いたという「愛にまみれて」や「スコールスコール」のように激しい感情を込めた歌詞を書くようになった。聴きこんで味が出てくる歌詞になったと思う。

アルバム全体として前半は従来のKANA-BOONのような4つ打ちアップテンポ曲を並べ、後半はJ-POPより良メロの曲を続けている。後半の方が歌詞にも思いがこもっており、これからのKANA-BOONはこっちの曲調にシフトしていくのではないだろうか。
ただ少し前半と後半で分離してしまった気がする。前半の曲調・コミックバンドっぽいKANA-BOONが好きな人は、後半で飽きてしまうかもしれない。

J-POPが好きな人、メロを聴かせるロックバンドが好きな人には本当にオススメの1枚。
これからKANA-BOONがJ-POPシーンでどう進んでいくのか楽しみだ。

個人的評価…86点

オススメ曲レビュー
1.タイムアウト
イントロのドラムロールがアルバムの幕開けを威勢よく告げる1曲。
駆け抜けていく疾走感が気持ちいいのだが、前作の1曲目「1.2. step to you」と比べた進歩が随所に感じられる。速いテンポを自分のものにしているリズム隊が特に成長を感じます。間奏のギターソロも安定のハイクオリティ。
サビを「オーオーオーオー」のシンガロングで押していくグドモスタイル(バンド・グッドモーニングアメリカがサビの歌詞を無くすことに由来する造語)はKANA-BOONには珍しい。

2.LOL
少しラウドっぽい要素が感じられるアップテンポなナンバー。
タイトルは「エル オー エル」と読み、ネットスラングの一種。ブレイクに伴い批判されることも多かった自身の経験から、批判する相手に対し「はいはい、聴こえてるよ わかってる、君に劣ってるよ 毎回刺さってるよ、ほらこれで満足か?」と挑発するような台詞調のBメロが印象的。

5.クラクション
本物の車のクラクションの音で幕を開ける、グループ感強めのアップテンポナンバー。
他の曲に比べるとテンポを落とし力強く支えるドラムの成長が感じられます。

6.フルドライブ
3rdシングル。Mステ初出演時にも披露した代表曲。
高速4つ打ちの必殺キラーチューン。曲名通り一気に駆け抜けていく1曲。
サビの「フルドライブ フルドライブ」の連呼は思わず口ずさみたくなる力強さ。
2番Aメロのピコピコした電子音のようなギターも耳に残ります。

7.生きていく
4thシングル。
「いつだって いつだって僕は ~と生きていく」というフレーズが力強く歌われる、パワフルなバラード。
6曲目「フルドライブ」までの勢いで突っ走ってた前半から、良メロ楽曲ゾーンへの場面展開を印象付けます。

8.スコールスコール
ギターリフが雨の降り注いでいる様子を感じさせる、マイナーコードのアップテンポナンバー。
雨に濡れながらも過ぎていく恋に「流して流して すべて消し去って 無かったことにしてスコールスコール」と縋るように歌われる歌詞も切ない。

9.愛にまみれて
歌詞の内容が自身の生い立ちに深く関係したボーカル・谷口のパーソナルソング。メロディーを聴かせるスローナンバーです。
こういうテンポを落とした聴かせる曲もできるんだぞ!と感じさせる、隠れた勝負の1曲。
今回のアルバムで一番メロ重視の曲で、今後はこういう曲がもっと増えるのかな?と期待させます。

10.シルエット
5thシングル。
「ナルト」タイアップという大型タイアップに負けず、力強い楽曲。
キャッチーなメロとつい口ずさんでしまう歌詞、テンポの速い四つ打ちは今までのKANA-BOONの王道。それを極めた1曲。
「覚えてないこともたくさんあっただろう」「大事にしてたもの、忘れたフリをしたんだよ」「そしたらいつの日にか なにもかもを笑えるさ」という歌詞も、終わりを迎える「ナルト」の世界観と今の急成長してきたKANA-BOONの状態、どちらにもちょうどマッチしている。

11.スノーグローブ
今回のリードトラックでMVも製作された曲。
今までのKANA-BOONの王道ながら、着実に進歩している。
曲名通り「雪」・「冬」が聴いただけで目に浮かぶ曲。イントロのギターの音色だけで目の前に雪景色が浮かびます。
これまでとは違い、情景を表現するのが上手なバンドという印象を抱いた。

KANA-BOON
谷口鮪(Vo./Gt.)
古賀隼斗(Gt./Cho.)
飯田祐馬(Ba./Cho.)
小泉貴裕(Dr.)


収録曲 (青文字…既発シングル収録曲)
1.タイムアウト
2.LOL
3.ターミナル
4.結晶星 (2ndシングル)
5.クラクション
6.フルドライブ (3rdシングル)
7.生きてゆく (4thシングル)
8.スコールスコール 
9.愛にまみれて
10.シルエット (5thシングル・テレビ東京系テレビアニメ「NARUTO -ナルト- 疾風伝」OP
11.スノーグローブ
12.パレード
作詞作曲:谷口鮪
編曲:KANA-BOON

初回限定盤…14曲収録ライブDVD付属

収録時間 48:24
リリース 2015年1月21日
売上成績 週間4位
レーベル Ki/oon Records
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アルバム全体での点数評価について
95点~ 1年に1枚あるかどうかの名盤
90点~ 自信をもっておすすめできる名盤
85点~ 興味があるならぜひ聞いておくべき良盤
80点~ 聞いても損はしない良盤
75点~ 興味があるなら聞いても損はしない
70点~ 興味があるなら聞いてみても悪くはない
~70点 少し期待外れ

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