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Waltz of Life Line / 9mm Parabellum Bullet (2016) ~おれたちの何かがいま 変わろうとしてる~

今回レビューするのは9mm Parabellum Bulletの6thアルバム
「Waltz of Life Line」
です。

9mm Circle

「Waltz on Life Line」は9mm Parabellum Bulletの6thアルバム。2016年4月27日発売。
今作より自主レーベル・Sazanga Recordsを立ち上げ、今作はSazanga Recordsとメジャーレーベル(日本コロムビア傘下)のTRIADがタッグを組んでのリリースとなる。
既発シングル2枚・5曲を含む15曲収録。
これまではギター・滝をメインライターとするバンドだったが、今作からは大きく制作体制が変わり、メンバー4人それぞれが作曲・プロデュースを担当することとなった。
タイトル「Waltz on Life Line」は今作収録曲の先行シングル曲「生命のワルツ」の洋題で、シングルリリース時に没になったタイトルを使ったものらしい。

4人それぞれの色が出た良く言うと色とりどりな悪く言うとバラバラの楽曲が並ぶ、9mmの新たな1面
を見せ始めているロックアルバム。
色濃い9mmらしさを保ちつつ、作曲者それぞれの色を出すことで新境地の扉を開こうとするアルバムです。

これまでメインライターでなかった3人が書く曲はそれぞれに強い個性が見られ、「これは誰の曲だ」というのが伝わってくる。
ベース・中村和彦は「湖」「ロンリーボーイ」など、疾走感あるストレートなロックチューンを作曲。「ダークホース」のイントロや「迷宮のリビングデッド」の間奏のスラップベースソロなど、ベースが前に出てくる場面が多いのはベーシストならではといった感じでしょうか。9mmらしさの大きな要因となっている歌の裏で鳴るギターも中村作曲では大人しく、彼の作る曲は最も9mmらしさが薄く、普通のロックバンド然とした楽曲と言えますね。
ドラム・かみじょうちひろは「Mad Pierro」「keleidoscope」といった複雑な構成の曲を作曲。相変わらず一筋縄ではいかない人です。5拍子と6拍子が入れ替わり立ち替わり登場する(本人コメントより)「kaledescope」といった変拍子が際立つ楽曲はドラマーらしいです。その一方で、「Mad Pierro」「火祭り」といった楽曲ではギターソロのカッコ良さが光ります。
ギターボーカル・菅原卓郎は「Lady Rainy」「誰も知らない」の2曲を作曲。ボーカリストらしく、メロディーが中心に置かれた楽曲です。弾き語りのデモから制作されたという「Lady Rainy」は泣きメロが光るバラードナンバーとなっています。

もちろん、滝による9mmらしさ全開のパワフルなナンバーも収録。
クリーンなギターサウンドによるスケールの大きなギターソロと切ないメロディーが印象的な「スタンドバイミー」、ハイテンションで駆け抜ける華やかで力強い「太陽が欲しいだけ」と並ぶラスト2曲は素晴らしく「9mmに滝あり」という貫禄を見せつけてくれますね。

今作ではリズム隊の2人が作曲する曲が多かったからなのか、地に足付けたような安定感あるビートの演奏が印象的。
前述したドラマー・かみじょう曲の変拍子に加え、1曲目のシングル曲「生命のワルツ」の3拍子スラッシュメタルやリード曲「Lost!!」のシャッフルリズムなど、様々なリズムの楽曲を自分のものにして演奏しているような感じがします。
ベースはこれまでより前に出る場面が増え、低い音でうねるだけでなく「スタンドバイミー」のAメロで歌を支える単音のベースのように曲を彩る役割も果たしています。。
ドラムは相変わらず手数多く曲を盛り立て、これまでより多彩になったバンドの筋を通すような落ち着いた土台として機能していますね。
ギターは以前のように暴れ回る楽曲とリズム楽器のように用いられている楽曲に分かれているような。これまでより落ち着いた印象もありますが、相変わらずギターソロの歌っているような激情っぷりは耳に残ります。

歌詞では、「この世の終わりを告げるような 目覚ましのベルが鳴りました」という珍しくゆるい歌詞が展開する「モーニングベル」が印象的。これも含め、歌詞も全体的に硬さが抜け率直になっている気がします。
今作のメロディーは以前ほどの歌謡曲っぽいダサさは薄れたように思いますね。優れた泣きのメロディーを展開している曲が多いと思いますね。
以前は良く使われていたベース中村によるシャウトは「迷宮のリビングデッド」でしか見られない。個人的にはそれほどシャウトが好きではないので構わないのですが。

個性豊かな様々な曲が並ぶロックアルバム
アルバムとしてのまとまりや完成度は前作に比べると劣るものがあるが、新たな9mmの一面を見せたという意味では今後に期待できるアルバム。
シングル表題曲5曲と「Lost!!」・「太陽が欲しいだけ」とリード曲レベルの人気曲が7曲収録され、それが随所に挟まれるので聴き易さもあります。15曲ありますが通しで聴いても55分程度ですからね。
これからも4人作曲体制で向かうのが、また滝がメインを取るのか、これからの9mmの活動が楽しみになります。今はそれより野音滝の体調の方が心配ですが…

個人的評価…85点

オススメ曲レビュー
1.生命のワルツ
3拍子で進むメタリックなロックナンバー。壮大なイントロから詰め込まれてブン回す構成、歌謡曲的なメロディーと9mmらしさも詰まっている。


2.Lost!
これぞ9mm!というギターが主導していくダサカッコいいキラーチューン。


5.反逆のマーチ
ワムで歪みまくったヘンテコなギターリフが耳を引く、歌謡曲的なスカリズムのお祭りナンバー。


14.スタンドバイミー
アルバムの箸休め的な位置に潜んだ、シンプルなバンドサウンドで美メロを聴かせる名曲。

15.太陽が欲しいだけ
アルバムの最後をド派手に飾るパワフルなナンバー。メジャー感が強いのが太陽のまぶしい日差しを感じさせる。



9mm Parabellum Bullet
菅原卓郎 (Vocal & Guitar)
滝善充 (Guitar)
中村和彦 (Bass)
かみじょうちひろ (Drums)

収録曲(青字…既発シングル収録曲)
1.生命のワルツ (6thシングル)
2.Lost!!
3.湖
4.Mad Pierrot (7thクアトロA-sideシングル4曲目)
5.反逆のマーチ (7thクアトロA-sideシングル1曲目)

6.ロンリーボーイ
7.Kaleidoscope
8.Lady Rainy
9.ダークホース (7thクアトロA-sideシングル2曲目)
10.誰も知らない (7thクアトロA-sideシングル3曲目)

11.火祭り
12.モーニングべル
13.迷宮のリビングデッド
14.スタンドバイミー
15.太陽が欲しいだけ

作曲:滝善充(#1,2,5,12,14,15)
        菅原卓郎(#8)
        中村和彦(#3,6,9,13)
        かみじょうちひろ(#4,7,11)
作詞:菅原卓郎(特記以外)
        中村和彦(#13)
        かみじょうちひろ(#4,7,11)
編曲:9mm Parabellum Bullet

初回限定盤:ライブ映像10曲+渋谷タワレコでのゲリラライブの映像を収録したDVD付属

収録時間 54:54
リリース 2016年4月27日
売上成績 12位
レーベル Sazanga Records/TRIAD


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