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TWELVE / Mrs. GREEN APPLE (2016) ~醜さも精一杯に愛そうと~

今回レビューするのはMrs.GREEN APPLEの初のフルアルバム
「TWELVE」
です!

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「TWELVE」は5人組バンド・Mrs.GREEN APPLEの1stフルアルバム。既発シングル曲1曲を含む、13トラックを収録。1トラックは歌なしのインタールードなので、実際にはタイトル通りの12曲ということになる。

1stとは思えない、飛び抜けたキャッチーさを持った傑作
初めてのフルアルバムということでライブ限定でやり続けてきた代表曲を再録音して収録するなどメンバーの気合いを感じさせるアルバムになっており、その気合いが現れたのか隙の無い構成となっています。

若さを感じる勢いや瑞々しさを持ちつつも、様々な音を盛り込んだ華やかなサウンドを作っている。
メンバー5人で鳴らす音が基本。キーボードのメンバーがいることからキュウソネコカミみたいな飛び道具的使い方を想像する人も多いだろうが、このバンドも派手ではあるものの突飛な方向に飛ばすのではなく、キーボードはサビなどの盛り上げどころで絡んでくるような使い方です。
今作では、これまでよりタイトになったバンドサウンドによるバンドのパブリックイメージより激しいギターロックサウンドが炸裂。紅一点とは思えない力強さを持つドラムを土台として、ベース・ギター・キーボードいずれにもソロパートがあり目立っています。
キーボードのメンバーがいるため、キーボードの音や同期音を使用している曲などもあるが、その対比で激しい曲がより映えています

「Speaking」のようにポップに振り切ることが出来るのはこのバンドの大きな強み。バンドのイメージを壊しかねない上に、やりすぎるとオーバープロデュースになってしまう難しい編曲を、疾走感を残しつつ華やかなところに落とし込む編曲は素晴らしい。
ホーンを盛り込んだ「キコリ時計」やフルートが鳴り響く「庶幾の唄」、ピアノ伴奏が印象的なバラード「私」といった新たな曲調に挑戦した曲もあり、「藍」「ミスカサズ」のようなダークなギターロックサウンドありと、実に幅広い編曲を聴かせてくれます。「No.7」の和太鼓など少し無理して盛り込んでいるようなところもありますが、おおむね曲に合った良いアレンジです。
これが1stアルバム、しかも外部プロデューサーの手を借りずに作られたとは、末恐ろしい…

ポップソング向きな明るい声質のボーカルがさらに曲のポップさを盛り立てている。勢いだけで突っ走ってるのではなく確かな表現力・繊細さも持ち合わせています。
もちろんメロディーもキャッチー。特に思い入れのある曲であるらしい「パブリック」のサビで転調して上がっていくメロディーのパワフルさは素晴らしい。

歌詞も若者の葛藤や悟り、また哲学的な内容を歌ったこの年齢ならではのものとなっている。
アルバムの冒頭・1曲目「愛情と矛先」のAメロから「夢を語ったって 今じゃ笑われる世の中さ」とドキリとさせるフレーズから始まるのは秀逸。
ただ、思わず口づさんでしまうようなキラーフレーズ的な良さがなく、かなり意識して歌詞を聴かないとメロディーのパワーに歌詞が負けて流れてしまうような印象なのが惜しい。
「私」「Hug」といったバラード・スローテンポ楽曲でのボーカル大森の表現力の豊かさ・声の美しさは聴かせる楽曲も出来るのだという新たな一面を示していますね。

アルバム全体の流れも見事
基本的にはバンドの勢いそのままアップテンポで走っていくアルバムなのですが、間に挟まれるバラードの順番がちょうど良い。やや短めの曲間も、飽きさせることなく畳み掛けていくように聞こえます。
1~3曲目にバンドのイメージに合わせた曲を配置し、4・5曲目は暗い・明るい両面に振り切った楽曲を並べバンドの多様性を見せます。6曲目はバラード「私」。7~9曲目はよりバリエーション豊かな楽曲を並べ、10曲目のインタールードを実質的なイントロとして11曲目「Hug」に繋がります。エンディングっぽさのある切なさを感じさせる12曲目「Hello」、13曲目「庶幾の唄」で締めます。

各所で猛プッシュされているのも納得の1stとは思えない高クオリティのフルアルバム
ポップなだけではなく、「私」のような聴かせるバラードや「ミスカサズ」のようなギターロックといった様々な面を見せているのも好印象。
既にブレイクしているともいえるが、あともう一押しするキラーチューンがあれば一気にスターダムを駆け上がるのではないだろうか。

個人的評価…87点

Mrs. GREEN APPLE
大森元貴(Vo&Gt)
若井滉斗(Gt)
山中綾華(Dr)
藤澤涼架(Kb)
髙野清宗(Bs)

収録曲 (青字…既発シングル収録曲)
1.愛情と矛先
2.Speaking (1stシングル・テレビ東京系アニメ「遊☆戯☆王ARC-V」エンディングテーマ)
3.パブリック
4.藍
5.キコリ時計
6.私
7.No.7
8.ミスカサズ
9.SimPle
10.InTerLuDe ~白い朝~
11.Hug
12.HeLLo
13.庶幾の唄

作詞作曲編曲:大森元貴

初回限定盤…スペシャル映像収録DVD付属 

収録時間 48:34
リリース 2016年1月13日
売上成績 週間最高10位
レーベル EMI RECORDS
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75点~ 興味があるなら聞いても損はしない
70点~ 興味があるなら聞いてみても悪くはない
~70点 少し期待外れ

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